100円で買えた小説と思い出
こんばんは。
私は某中古屋さんで本をまとめ買いすることが最低でも月に1回はある。
昔は都内に住んでいる時は大きな本屋さんがいくつもあり、気になった本はすぐに手にとって買う癖があった。
しかし、今の職場の影響でど田舎の海と山の間に住むことになってから本屋とは遠い生活になってしまった。
ここに来てからは本当にお世話になっている全国チェーンである某中古屋さん。
今日もお邪魔してきました。
ネット上でもネタにされているいらっしゃいませのこだまが響き渡る。
そんな店内で私は懐かしい本を見つけた。
中島らも 『永遠も半ばを過ぎて』
私が中学3年生の頃に読んだ本だった。(中学2年だったかも?)
小さい頃から読書が好きだった私は、また中学生になっても本が好きだった。
周りが朝読書の時間ワイワイしている中でも私は読書に集中する事が出来るくらい。
中学生になってから電車通学になり、行動範囲が増えた私は多くの書店を回った。
新しい本が出たり、気になっっていた本とかを探しに学校が終わると直行で書店に向かう事が多かった。
しかし、お金は持っていなかったので、ただひたすら立ち読みをすることが多かった。
今思うと本当に失礼で常識がない。すみませんでした。
そんな中で毎月の数少ないお小遣いをどれだけ本に費やすことができるかと考えた私が目につけたのは全国チェーン店でもある某中古屋さんだった。
某中古屋さんは当時は凄くアングラな雰囲気があり、親もあまり良い目をしていなかった。
でもそんな事は関係ない。
一冊100円とかで本を買えることに私は新しい世界を見た。
今まで読みたかった本とか、まだ見たことがないジャンルの本、なんでも揃っている。
ここに住みたい!
当時の私は本当にそう思っていた。
それから私はその某中古屋さんに入り浸る事が多くなる。
しかし、本がありすぎてどれから手につけたら良いかわからない。
そこで私は「題名買い」に手を出す。
私は周りからもよく言われるがフレーズフェチだ。
ふっとした短い文のフレーズが気に入ってしまう。
題名も同じく。
なんて説明すれば良いかわからないけど、なんかぐっと来るフレーズがあるのだ。
例えば、
村上龍 限りなく透明に近いブルー← これはトップで好き。内容も一番。
辻仁成 冷静と情熱のあいだ ← これもトップで好き。江國さんより辻さん派
赤川次郎 校庭に、虹は落ちる
などなど。
題名だけであっ、これ気になるって物を買い荒らす様になったのだ。
そこに混じっていたのが今日見つけた『永遠も半ばを過ぎて』だった。
永遠の半分って何?ってなる。
でもそこがまた魅力的。
気になる。
なんて素敵なフレーズなんだろう。
そんな気持ちで当時の私は買ったのだろう。(今日も改めて素敵だなって思った。)
古い本ということもあり、日焼けもあって、表紙も皺だらけ。
年数を見たら1997年の第1刷だった。
結構年いってるな。
でも、私より年下じゃん。
あ、私も結構年いってるって事?
でも実家に行けば読めるな。
とか色々考えてた私だったが、最初の5ページくらいを流し読みしてから我慢が効かなくなった。
これは今すぐ、ゆっくり読みたいと。
結局買ってしまいました。
抑えが効かない自分をなんとかしなくてはとは思うのですが・・・。
帰宅後本腰を入れて読み始めようとするとやはり中古本、ましてや100円。
部分部分よたっているのがよく分かる。
中古本を買っていると、
前読んでいた人は栞を使わずにひっくり返してたな、とか、
この人はカバーを外して読む人だったな、とか前の人の癖が付いている気がする。
(私もそうですが読んでいる時はカバーを外してカバーはカバーで畳んでおくのです。そうすると明らかに畳跡が付いてるのでなんとなくそんな気がする。)
それを見るのも中古本の面白い所なのかなっと。
私は本を売ったりしたことないけれども、
もし自分が持ってた本が、いつかは誰かの手に渡る事を考えると・・・。
すごくワクワクしませんか?
やばい、本当ワクワクしてきた。(集中力切れ)
今日はこんな所で・・・。
では、また。