nemoのmemo

夢で見たことをちまちまと。夢見ないときはカルチャーに関して。

意味わからない夢のメモ

夢って自分視点の夢と誰かの話を俯瞰で見る夢ありませんか?

今日見た夢は俯瞰視点の夢でした。

仕事中暇だったので思い出しながら書いてたら長くなりました。

文法?

知りませんよそんなの。

勉強したいですね。

 

 

 

 

アスファルトに打ち付けられている雨。
屋根の下にいる僕の足元すら暗く濡らしている。
記録的な豪雨になるかもしれない平日の東京はこの雨でも出勤する人の数は変わらない。
僕はそれを横目で見ながらいつもと同じように自動販売機でコーヒーを買い、 揃うはずもない当たりを見届けてたばこをくわえる。
一度どれくらいの確率で当たるのか、と調べてみたこともある。
もちろん各自動販売機によって設定は違うのだがだいたい千分の一の確率らしい。
それは当たるわけないよなと苦笑した記憶がある。
当たる時は当たるし当たらない時は当たらない。
病気と同じ様な物だ。
なる時はなるしならない時はならない。
でも。
結局は確率の問題なんだ。
僕がこの国に生まれたのも、今後どのような人生を生きていくのかも、何故にここにいるのかも。


———今日はどうやら来ないのかもしれないな


ここに来て30分が経った頃、僕は何本目かの煙草を消し、冷めてしまったコーヒーを飲み干す。
ビニール傘を差し社会人に紛れながら駅へと向かう。
駅までの道では、ホームレスやら酔っぱらいやら横たわり、上京したての人がみたら卒倒しそうな面白い光景なのに、働く社会の戦士達は周りに関してあまり興味がないらしい。
僕はそんな人生のゴミみたいな物達を見ないように駅に向かう。

 

 


駅構内では大雨の影響で電車が遅れていていつも以上の人でごった返しになっていた。
必死に宥めようとしている駅員に詰め寄る中年おっさんの怒声、その後ろではサラリーマンが電話越しに頭を必死に下げ、遅刻することを伝えている。親を探すために大声で泣いている子供の声とそれを不愉快そうに見る朝帰りの若者たち。


アナウンスでは大幅に電車が遅れていることと振替運送の案内が無機質に繰り返されている。
僕は電車で帰ることを諦め、人生も諦めることにした。


そう。きっかけは何だって良かったのだ。
いつも通り気になっている女の子のストーカーをしてたらたまたま今日は会えなくて、タイミングが悪くどしゃ降りになって、たまたま電車が遅れて。
たまたま諦めて死のうと思った。
そう。これも確率の問題なんだ。


目的を見つけ浮かれた僕は来た道を引き返す。
テナントビルの入り口で酔い潰れているサラリーマンが仰向け熟睡している。
そんな彼の大事そうに胸で抱えている鞄から財布を取り出す。
それなりに悪くない金額なのを確認し頂戴することにした僕は、こっちが貰うだけでは申し訳ないと思い、濡れたままの傘を鞄に入れてやる。
起きたらきっと文句を言うんだろうが、なにより起きた時傘を買う金がない方が大変なんだから感謝して欲しい。
いや、財布があればいいのはなしにしてね。


まあたまたま酔い潰れてたのが運が悪かったんだろう。
「にしても僕はセンスがあるかもしれない」
僕はサラリーマンを鉢と見立てた出来の悪い観葉植物のような物を見て呟く。
彼が抱えた大事な鞄と財布はいつの間にか変わっていてそれに気付かないまま守り続けている。
うん。
古代ギリシャの芸術品かなんかで出てきそうだ。
もしかしたら僕は芸術に進んでいたら良かったのかもしれない。


「ねえ」
どれぐらい時間がたったのだろう。
ふっ、と。
声が掛かったのは、いややっぱりギリシャの彫像は裸じゃないと、と思った僕がサラリーマンの服を脱がしている時だった。
「なにしてるの」
声がした方に顔を向けると僕より年下だろうか、一人の女の子がいた。
僕の事を不審がっている様子ではない彼女は好奇心を抑えられない様に僕に近付く。
「ちょっと現代美術に古代ギリシャ彫像の特徴を埋め込もうと」
ようやくワイシャツをはだけさせる事が出来た僕はスラックスに手を伸ばす。
そんな僕を横目に僕のハイブリッド作品の向かい側にしゃがみこむ。
「君って意外とハイセンスなんだね」
現代アートの先駆者になった気持ちの僕はこの素晴らしさを解ってくれる人の出現に気を良くする。
「君は好い人だね。こんな変な人に話し掛けるどころか誉めたりするなんて」
「良い物を良いって言っちゃおかしい?」
煙草に火を着けながらあっけらかんと放つ彼女。
確かにその通りだ、僕は苦笑しながらも彼の最後の一枚の布を取る。そこには気持ち程度で一応付けときましたと言わんがばかりの陰茎が寂しく佇んでいた。
「ほら見てよ、本当に素晴らしい作品になっちゃったよ。」
彼女はしばし茫然とそれを見つめた後大笑いをしてしまう。
「何が可笑しいんだよ。これこそ古代ギリシャの彫刻になくちゃいけない物なんだよ。」
力説する僕は止まらない。
粗末な物を指差して続ける。
「何故に昔の彫刻とかって***が小さいかわからないだろ。良い?今の文化と違って価値観が違ったんだよ。当時は***が小さい方が価値があったんだ。」
陰茎について語る僕から彼女は笑いを堪えながら頷く。
「大きな***ってのは醜いとか愚かとかとにかくマイナスなイメージばかりだったんだ。だから偉人とかの***は讃えるためにも無理にでも小さくしてるってわけ。逆に悪い神とかはびっくりするくらい***が大きいのばっかなんだよ。」
僕は彼女から芸術品に目を向ける。
その隙に彼女が立ち上がった気配があったが構わず続ける。
「そしてこれだよ。現代の風景や物だけじゃなく古代の状況やモノまで持ってる。現代に生きる人間のマイナスな部分と古代におけるプラスな部分を両方持っているなんて。」
僕の大声に通りすぎる人は見てみぬ振りをするか、この街の変な奴と思って関わらないようにしている。
僕は皆にも伝えたい。こんな素晴らしい作品は今しか見られないのだと。
たまたま僕が偶然に偶然が重なって作った奇跡なのだと。
「皆にはわからないかな。この作品の良さが。」
僕はここにいるのに誰も僕を見ようとしない。せっかく作った作品なのに見られないと、評価されないと意味がないのに。
「見てよ、見てってよ、見ろよ」
大声を出す僕に対し帰ってきたのは一言。
「こうすれば目立つから大丈夫だよ」
カチッ。
その音で僕の後ろが明るくなる
振り返ると腰ほどの高さに上る火柱が僕の作品を照らしていた。
雨の降りしきる中、地獄の業火を後ろに佇む異形は神々しさすら感じる。
炎に包まれた光景に通行人は目を凝らし、熱気によって現実だと理解すると悲鳴をあげる。
「どう?良い作品にはライトアップは必要でしょ?」
空になったライターオイルの缶を投げ捨て彼女は微笑む。
カランッとした音と共に作品の横に落ちた缶は
光源を背にしている為真っ暗で印象がない。
しかし、その陰影がラ・トゥールの絵を彷彿され鳥肌がたった僕がいた。
「あれ、あんまり気に入らなかった?」
何も言わない僕に訪ねる。火が強くなっているので顔は見えないが彼女の声は浮わついている。
「いや、最高だよ」
僕は本性で答える。
「こんな偶然があるのかな。」
たまたまスリをして、いたずらをして、彼女がそれに加わって。
「その偶然がこの作品でしょ?」
そう彼女は応える。
「うん、そうだね」


雨のせいもあるのか火が弱くなってきた。
「そろそろ行こうか」
人がいなくなってきたということはもしかしたら通報されてるのかもしれない。
今まで警察が来てないのが不思議な位だ。
「ちょっと待って、記念に写真撮ってよ」
彼女は首から下げた一眼レフを僕に渡す。
「記念って、何の記念さ」
「現代美術と古代ギリシャ彫刻のハイブリッドに、かな」
そんな彼女の茶化したような言い方に苦笑いをしながらも了承する。
ファインダーを覗き彼女だけでなく全体に合わせる。
彼女のうきうきした笑顔が膝元くらいしかない炎から覗かせる。
楽しそうに色んなおふざけなポーズをして撮られている彼女は天使にも悪魔にも見える。
「ちなみに」
そこで僕は写真を数枚撮りつつ一つ疑問を問いかける。
「よく燃えてるけど何を燃やしたの?」
あーそれね、と彼女の顔からより深い笑顔になる。
「あの作品の服」
いたずらっ子ぽく微笑む彼女をピントに合わせる。
「本当に最高だね」
「うん。知ってる」


そんな表情を閉じ込める様に僕はシャッターを押す。
いつまでも残るように。

 

 

 

 

 

目が覚めた時は

あぁ、なんか面白かったな。

という気分だったけど・・・。

 

何だこれ

全く意味わからない話ですね。

主人公的な男はストーカーだし、女もおかしいだろ。

ツッコミどころしかない。

 

 

一つだけ面白かった事はラ・トゥールという人が実際に居たって事。

私?

知りませんよそんな方。←失礼

でも私の頭の中の端っこの方では知っているんでしょうね。

そう考えるとどうでしょう。

夢の中では本来の自分より半端ない力を発揮できる気がするんです。

もし、そうじゃなかったら私は誰の夢を見ていたんでしょうね?

 

 

 

本当に、本当に無駄に長くなってしましましたが今日はこの辺りで。

では、また。